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空手の有段者が喧嘩したら重罪なの?警察に登録ってホントなの

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私が空手の稽古をやり始めて数年が経つのですが、友達に『空手の有段者(黒帯)は喧嘩って強いの?』って訊かれました。正直、『強いよ!』としか回答のしようがありません。

また、良く訊かれるのが、『空手の初段になったら、警察に届けたりするの?』という話です。実際に噂レベルでは良く聞く話ですし、都市伝説みたいな話ですが、マジメに有段者の方に訊いてみました。


今回は、実際に起こった事件でどのように裁判になっていくのかケーススタディで勉強してみましょう。また、有段者は警察に届けるのかもレポート致します。


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まず、最初に空手の有段者になったら、警察に届けるというお話からしますね。どうしてそのようなことがまことしやかにと言えば、以下の理由が考えられます。

空手の有段者は警察に届け出が必要となる?理由

  • (極真)空手の黒帯といえば取得しにくい

  • 有段者は拳じたいが凶器になる


(極真)空手の黒帯といえば取得しにくい

空手でもいろんな流派がありますが、約40年くらい前に、極真会館を興した伝説の空手家・大山倍達総帥の伝記という設定のストーリーの漫画『空手バカ一代』がものすごく流行り、極真カラテが爆発的に流行しました。

ですが、極真会館ではなかなか黒帯(初段)にはなれません。逆説的に言い方ですが、黒帯であれば、かなり稽古を積んでいいるということになりますから、有段者はものすごく強いということになります。


有段者は拳じたいが凶器になる

上記の理由と少し似ていますが、有段者は強すぎるので、拳(パンチ)や足(キック)などが武器になりますから、素手だから凶器になるという理屈です。

上記の二つの理由で警察に届け出が必要と言われている理由です。
⇒実際は全くのデマです。

実際に有段者の方に訊いてみました。
訊いた結果ですが、5人中5人とも届け出なんてしたことないし、そんなことはあり得ないとも言ってました。

というのも、空手には、たくさんの流派があります。主な流派が載っています。興味のある方はどうぞ!
空手流派の一覧とその特徴!あなたのお子さんにピッタリなのは?

全部の流派で何百流派があります。また、柔道、剣道、テコンドー、柔術、少林寺拳法など他の武道格闘技は、どうするんだという議論も生まれてきます。管理なんかできないはずです。

ということで、全然都市伝説で、警察になんて届け出なんてありません!


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次に、喧嘩で相手をボコボコにやっちゃうと後々不利になるのか?という疑問です。実際の裁判の判例から勉強していきましょう!


  • 英国騎士道事件(えいこくきしどうじけん)



英国騎士道事件(えいこくきしどうじけん)




英国人で、空手3段の腕前である被告人は、夜間帰宅途中の路上で、酩酊した女性とこれをなだめていた男性とがもみ合ううち、女性が倉庫の鉄製シャッターにぶつかって尻餅をついたのを目撃した。

その際、同女が「ヘルプミー、ヘルプミー」などと(冗談で)叫んだため、被告人は女性が男性に暴行を受けているものと誤解して両者の間に割って入った。被告人はその上で、女性を助け起こそうとし、ついで男性のほうに振り向き両手を差し出した。男性はこれを見て被告人が自分に襲い掛かってくるものと誤解し、防御するために自分の手を握って胸の前あたりに上げた。

これを見た被告人は、男性がボクシングのファイティングポーズをとり自分に襲い掛かってくるものと誤解し、自己および女性の身体を防衛しようと考え、男性の顔面付近を狙って空手技である回し蹴りをし、実際に男性の右顔面付近に命中させた。

それにより男性は転倒して頭蓋骨骨折などの重傷を負い、8日後にその障害に起因する脳硬膜外出血および脳挫滅によって死亡した。



最高裁判所昭和62年3月26日決定は、「本件回し蹴り行為は、被告人が誤信したA(男性)による急迫不正の侵害に対する防衛手段として相当性を逸脱していることが明らかである」として、傷害致死罪の成立を認めた上で刑法36条2項による減軽を認めた原審の判断を、最決昭和41年7月7日を引用して支持した。


怖い事件ですね。勘違いとは言え、転倒したら、頭を打つので非常に危ないです。有段者の方は気を付けてください。

それでは、ケンカが起きそうな時はどうしたらよいのでしょうか。

喧嘩が起きた場合は


  • 逃げるしかない

  • 相手と戦う

  • ボコボコにされる


逃げるしかない

本当に強い有段者の方は、ケンカしない方が良いですね。私が大学生のころ、初段でものすごい体格で強い方がおられました。その方は、繁華街でジャージ姿で獲物を探すような目つきで歩いていましたが、それはまずい行為ですよね。喧嘩は売ってはダメだし、買ってもダメですよ。

逃げるが勝ちだと思います。

相手と戦う

どうしても逃げられない場合や家族を守らなければならないシチュエーションがあるかもしれません。そんなときは、やるしかないかもしれません。

最悪の場合は相手をケガさせることになるかもしれません。そうなれば、重罪になるかもしれません。上の判例でも過剰防衛というのが適用されるかもしれません。

余程のことが無い限り、相手と戦うのは無しにしましょう。


ボコボコにされる

格闘家の魔裟斗さんやプロレスラーの方が、自分では手を出さないで相手に一方的に暴力を振るわれた事件がありました。これを聞いたとき、スゴイカッコいい人だなと思いましたね。

ただ、最近の喧嘩は、最後どうなるか分かりません。打ちどころが悪いと後々大変なことになりかねないです。相手になすがままというのは、やはり怖いですね。


喧嘩について空手家からの思いをご紹介しています!
↓↓↓
極真空手って弱いって言われてますが実際のところを説明します






まとめ


空手の有段者が喧嘩したら、場合によっては過剰防衛という事も考えられます。

ですから喧嘩はやらない方が良いです。

また有段者が警察に登録するという話は、都市伝説です。信用してはいけません。

我々は武道を習っているので、あってはならないですが、万が一家族や自分の身を守るためには、我々は相手と対峙しなければなりません。

そのようにならないことが一番いいですが。

押忍!


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