転造タップで加工時の下穴径と切削タップ加工時の下穴径の違いとは?


どうも鉄工所のオヤジです。工場で金属加工ををしており、自動車部品メーカーや家電メーカーに納品しております。常日頃から、金属加工でとくにネジ切り加工をメインの加工でやってます。

この記事を読まれているということは、転造タップ加工か切削タップでの加工を行う予定もしくは、行っておられる方だと思います。

ネジ切り加工の転造タップ加工と切削加工には苦労させられています。今回はメートルネジの転造タップ加工時の下穴径と切削加工時の下穴径について説明させていただきます。

Sponsored Links



転造タップの下穴径一覧表

ねじの呼び
(M×P)
狙いのドリル径(φ)最小径(φ)
最大径(φ)管理幅(最大径-最小径)
M4× 0.73.68 3.653.700.05
M5× 0.8 4.634.59 4.660.07
M6× 1.05.53 5.48 5.570.09
M8× 1.257.39 7.34 7.410.07
M8× 1.07.53 7.487.570.09
M10× 1.59.24 9.18 9.280.10
M10× 1.259.39 9.349.410.07
M12× 1.75 11.12 11.05 11.150.10
M12× 1.511.24 11.18 11.280.10
M12× 1.2511.39 11.34 11.410.07
M14× 2.0 13.00 12.92 13.040.12
M14× 1.5 13.27 13.21 13.300.09
M16× 2.0 15.00 14.92 15.040.12
M16× 1.5 15.27 15.21 15.300.09



上の表で確認してもらえば分かると思うのですが、下穴径の管理幅がほぼ、ヒャクブン台で管理が難しいです。

転造タップの下穴径を管理しなかったら

  1. 下穴径を狙い値(狙い径)より大きくしてしまった場合

  2. 下穴径を狙い値(狙い径)より小さくしてしまった場合

  3. ゲージ確認とルーペで確認すること


の場合に分かれると思います。

1.下穴径を狙い値(狙い径)より大きくしてしまった場合


上記のネジの画像を見て頂けたら分かると思うのですが、赤丸枠の中に空間があると思います。

これがシームと言われるのですが、コのシームが大きくなります。大きくなりすぎるとネジの強度にも影響しますし、ネジゲージ検査でも不合格になる可能性があります。


2.下穴径を狙い値(狙い径)より小さくしてしまった場合


上記のネジの画像を見て頂けたら分かると思うのですが、赤丸枠の中に空間があると思います。

これがシームと言われるのですが、このシームが小さくなります。小さいと転造タップの寿命に影響があります。ですからシームはあった方が良いです。

3.ゲージ確認とルーペで確認すること

上記の画像は、製品を切断機で半分に切断した断面を光学カメラで写真に撮ったものです。カメラが無くても10倍くらいのルーペでも確認できますので確認しましょう。

また、ネジゲージでの確認は必須ですね。


ルーペも必須ですのでとても重宝します。



ねじの基本的なことを知りたい方は、どうぞ!
ボルトとナットの違いとは?ねじ業界20年の私が説明します

切削タップの下穴径一覧表

ねじの呼び
(M×P)
狙いのドリル径(φ)最小径(φ)最大径(φ)管理幅(最大径-最小径)
M4× 0.73.5 3.4593.5990.14
M5× 0.84.2 4.134 4.3340.2
M6× 1.05 4.917 5.1530.236
M8× 1.256.8 6.647 6.9120.265
M8× 1.07 6.917 7.1530.236
M10× 1.58.5 8.376 8.6760.3
M10× 1.258.8 8.647 8.9120.265
M12× 1.7510.3 10.106 10.4410.335
M12× 1.510.5 10.376 10.6760.3
M12× 1.2510.8 10.647 10.9120.265
M14× 2.012 11.835 12.210.375
M14× 1.5 12.5 12.376 12.6760.3
M16× 2.014 13.835 14.210.375
M16× 1.514.5 14.376 14.6760.3


これで、見てもらった通り、転造下穴径と切削下穴径の管理幅(公差)を比較すると、切削下穴径の方が、断然大きいです。
比較的に転造下穴径の方が管理が難しいことが分かると思います。



Sponsored Links



転造タップと切削タップの違い

下の画像を確認して頂ければと思うのですが、転造タップと切削タップでは構造が違いますね。


転造タップ

肉を盛り上げて加工するので、切粉は出ません。但しネジ山がきちんと形成できないので、シームができます。あと下穴の項さが小さいので管理はキビシイですね。


切削タップ

肉を削って加工します。ですから下の画面のように切粉が出ます。下穴の管路幅は大きいですが、切粉が出るので切粉の管理が大切ですね。



まとめ

いかがだったでしょうか?転造タップ加工での下穴管理は厳しく、切削タップ加工での下穴管理はさほど厳しくないことが分かりました。加工方法が違うので下穴径が違う事も納得ですね。

用途に合わせて、転造加工か切削加工を行って良いネジを加工してくださいね。

Sponsored Links

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ